研究室概要

地球規模での食糧・水・エネルギー危機・・・

これら深刻な問題を解決へと導くカギは海にあります.

私たちは,海を知り,海のあるべき姿を考え,海のもつポテンシャルを最大限に生かす研究とともに,

持続可能な,人間活動と海との関わり方について日々考えています.

次の世代に美しく豊かな海洋環境を残していくこと,それが私たちの使命です.

 

海洋環境学研究室(大塚研・黒田研)では,主に3つの研究グループで研究活動を行っています。

1.グローバルな視点からみた水資源・食糧資源の持続可能性,海洋環境修復

2.未活用海産バイオマスの有効利用:水素・メタン発酵,発酵残渣の活用

3.持続可能な漁業や魚食に関する研究

 

1.グローバルな視点からみた水資源・食糧資源の持続可能性,海洋環境修復

<研究内容>

海洋深層水やBDFなどの持続可能性を評価する研究や沿岸域の海洋環境の実態を解明する研究など実験・フィールド調査・文献調査など幅広いアプローチで取り組んでいます。

<研究テーマ>

・Triple I lightを用いたベトナムにおけるBDF導入シナリオの評価
・Triple I lightを用いた久米島モデルの評価
・りんくう公園内海におけるミルの成長制限の解明
・大阪湾沿岸生態系の変化と水温の関係

 

2.未活用海産バイオマスの有効利用:水素・メタン発酵,発酵残渣の活用

<研究内容>

未活用の海産バイオマスとは,富栄養化が原因で大量発生した海藻や色落ちしたノリ,漁業系廃棄物などです。これらのバイオマスを水素・メタン発酵という技術でエネルギー化する研究に取り組んでいます。また,発酵後の残渣に含まれる栄養や微量金属を活用して,色落ちノリの改善や発酵の効率化を目指しています。

<研究テーマ>

・水素・メタン二段階発酵の効率化
・発酵プロセスの菌叢解析
・微量金属を用いた発酵の効率化
・発酵残渣を用いたノリの培養

 

3.持続可能な漁業や魚食に関する研究

<研究内容>

2016年10月からJST/RISTEX(社会技術研究開発センター)「持続可能な多世代共創社会のデザイン」研究開発領域において,「漁業と魚食がもたらす魚庭(なにわ)の海の再生」プロジェクトを実施しています。大阪府阪南市で,生産・漁獲,流通,消費,評価と一貫した取り組みを行っています。詳しくはこちら のページへ。

<研究テーマ>

・大阪府・阪南市における水産流通調査
・持続可能な水産資源のあり方―エクセルギーの視点からー
・魚の鮮度保持実験―簡易な鮮度指標の開発
・カキ養殖の環境モニタリング調査
・漁業者の社会面に関する調査
・栄養骨材による漁場再生を目的とした環境調査